OMEGA 製品群・適用限界 詳細ガイド

第一候補にする条件と、外す条件まで確認する。

水、高温、高荷重、食品環境、工業用オイル。OMEGAの代表製品群を、第一候補になる条件、選定ポイント、外す条件、切替時の注意から詳しく整理します。

OMEGA高性能潤滑剤と歯車・軸受のイメージ

必要な方だけ、製品群ごとの選定条件と適用限界を詳しく確認できます。

LIMITS AND PRIORITIES

候補を変える条件と、潤滑剤だけでは解決しない範囲。

OEM指定油・規格がある

粘度だけ同じでも添加剤、摩擦特性、材料適合が異なります。設備メーカーの指定適合を優先します。

現行グリースへ継ぎ足す

増稠剤・基油の組合せで軟化、硬化、離油が起こり得ます。必要に応じて清掃・パージします。

温度が高い

滴点や短時間上限だけで決めず、実測温度、速度、基油粘度、給脂周期を合わせて判断します。

水が多い

グリース変更と並行して、シール不良、洗浄水直撃、結露、ブリーザーなど侵入源も是正します。

食品設備で使用する

NSF H1は偶発的接触用途の区分です。意図的接触を意味せず、最新登録と使用箇所を確認します。

効果を確認したい

変更前の温度、音、電流、給脂量、漏れ、外観、摩耗粉、水分を基準値として保存します。

PRODUCT GROUPS AND APPLICATION LIMITS

代表製品群を、第一候補になる条件と外す条件の両方で見る。

全製品を一律に並べず、現場条件から最初に比較する製品群を示します。最終選定は現行TDS、国内供給条件、設備仕様を照合して行います。

WATER / DUST / HIGH LOAD

OMEGA 57 / 77 / 95

流出、錆、異物侵入が寿命を支配する設備へ。57は水・粉塵環境、77は粘着性を生かす多目的極圧用途、95は塩水や腐食性の高い環境を主な入口とします。

耐水を一括りにしない

一般水分・粘着保持・塩水腐食を分け、軸受速度と撹拌発熱も確認します。

第一候補になりやすい条件

  • 洗浄水、結露、飛沫で一般グリースが流れやすい
  • 粉塵下で付着保持とシール補助性を重視
  • 塩水、海洋、ウォーターポンプ周辺の腐食対策

選定時に見るポイント

  • 清水、蒸気凝縮、塩水、薬液、洗浄剤の区別
  • 速度・発熱と粘着性のバランス
  • シール、洗浄方向、保管・給脂器具からの侵入

第一候補にしないケース

  • 高速小型モーターで低撹拌抵抗を優先
  • 薬品・エラストマー適合が不明
  • 侵入量がシール能力を超え、油種だけでは排除不能

製品ごとの温度範囲、稠度、荷姿は現行TDSと国内供給条件を確認して確定します。

HEAT / SPEED / THERMAL HISTORY

OMEGA 22 / 51 / 71 / 85

高温と低温起動、炉・乾燥機の熱履歴に加え、51は高速回転モーター、ファン、ブロワ等の軸受を主な入口とします。実温度、回転数、基油、増稠剤、給脂方式を組み合わせて比較します。

耐熱グリースは同じ意味ではない

基油と増稠剤の違いを、設備速度、連続温度、停止時の熱だまり、再給脂条件に合わせます。

第一候補になりやすい条件

  • 広い温度域を検討する軸受・摺動部
  • 炉、乾燥機、蒸気使用部で早期劣化
  • 高速モーター、ファン、ブロワの発熱管理

選定時に見るポイント

  • 軸受部の定常・ピーク温度
  • 軸受寸法と回転数から見る速度係数
  • 手差し、集中、自動給脂の圧送性と周期

第一候補にしないケース

  • 滴点だけで連続使用温度を決定
  • 混合適合・残油除去が不明
  • すきま、芯出し、過剰給脂による発熱を未確認

公開温度値はTDS改訂の影響を受けるため、採用時にメーカー資料の版を再確認します。

SLIDING / OPEN GEAR / SHOCK LOAD

OMEGA 64 / 73 / 33

64は建設機械のピン・ブッシュ、摺動部、集中給脂、チェーン。73・33はクレーン、ホイスト、ロータリーキルン、ギヤカップリング等の開放歯車を主な入口とし、潤滑保持と飛散条件を比較します。

開放歯車は粘着性だけで選ばない

歯面速度、面圧、塗布方法、低温起動、粉塵、水、清掃性を確認します。

第一候補になりやすい条件

  • 開放歯車とギヤカップリング
  • 衝撃荷重や高面圧の低~中速摺動部
  • 飛散、垂れ、歯面騒音を同時に確認

選定時に見るポイント

  • 摩耗、ピッチング、片当たり、粗さ、残渣
  • 塗り過ぎによる飛散・発熱と塗り不足
  • 周辺製品への飛散許容と清掃性

第一候補にしないケース

  • 密閉ギヤボックスへの無条件置換
  • 芯ずれ、変形、過負荷が主原因
  • 食品接触、塗装、樹脂適合が優先

歯面状態が悪い場合は、温度・摩耗粉トレンドやOXISO表面改質の可否も併せて検討します。

FOOD AND BEVERAGE EQUIPMENT

現行H1登録品から選定

グリース、ギヤ油、エアライン油、圧縮機油を用途別に分け、偶発接触の可能性、洗浄水、薬液、温度、材料適合を照合します。

「食品用」の一言でまとめない

登録状態だけでなく、接触区分、洗浄環境、専用保管・色分け・給脂具管理まで確認します。

第一候補になりやすい条件

  • 偶発的接触の可能性がある箇所
  • 洗浄、低温室、高温炉など固有環境
  • 油種を用途別に統一・識別したい工場

選定時に見るポイント

  • 製品名と現行NSF登録カテゴリ
  • 設備図と衛生基準による接触区分
  • 専用保管、色分け、給脂具共用禁止、記録

第一候補にしないケース

  • H1を意図的接触可と解釈
  • 酸・アルカリ・蒸気との適合が未確認
  • 非食品用油との交差汚染を管理できない

採用前にNSF公式登録、現行TDS、国内供給条件を確認します。

APPLICATION-SPECIFIC INDUSTRIAL OILS

612 / 613 / 608 / 648 / 690ほか

油圧・循環・ギヤ、圧縮機、チェーン、高温チェーンなどの用途別に候補を分け、OEM指定、温度、基油、シール材、交換方法を確認します。

同じ粘度でも機能は異なる

ISO VGだけを合わせず、添加剤設計、分離性、蒸発・残渣、材料適合まで照合します。

第一候補になりやすい条件

  • 油圧・循環・ギヤ用途を仕様から整理
  • 圧縮機・真空ポンプの温度、水分離、残渣
  • チェーンの飛散、油膜切れ、高温残渣

選定時に見るポイント

  • 設備マニュアルの粘度、規格、基油、承認
  • 始動時・定常・ピークの実油温
  • 残油、フラッシング、フィルタ、シール、採油口

第一候補にしないケース

  • 自動車用と工業用を番号・粘度だけで混同
  • OEM保証条件外の無断置換
  • 侵入源やフィルタ不良を残したまま油だけ変更

粘度・荷姿は最新カタログでご確認いただけます。採用時は、用途、ISO VG、実油温、OEM指定、シール材、国内供給条件を照合します。

PRIMARY SELECTION BY APPLICATION

設備・症状から見る一次選定。

以下は入口であり、適合保証表ではありません。実機条件、現行油、材料、規格を確認して最終選定します。

設備・症状
第一候補
確認してから決めること
製紙・圧延ロールで水と高荷重
57 / 77を比較
軸受速度、洗浄水、シール、給脂周期
船舶・海洋・塩水環境
95を起点に検討
塩分、材料、温度、漏出時の環境条件
高速モーター・ファン・乾燥機軸受
22 / 51 / 71 / 85を比較
実測温度、回転数、停止時熱だまり、再給脂
ピン・ブッシュ/キルン・クレーン
64 / 73 / 33を用途別に比較
摺動方式、面圧、給脂方法、歯面速度、周囲飛散
食品設備のベアリング
H1登録グリース
接触区分、洗浄、温度、色分け管理
圧縮機・真空ポンプ
613 / 615等
方式、ガス、温度、OEM指定、水分離
高温チェーン・塗装ライン
648等
温度、蒸発・残渣、塗装影響、給油量

関連ソリューション

潤滑剤の外側にある侵入経路、保管、測定、表面状態まで同時に確認できます。

CATALOG / PDF DOWNLOAD

OMEGA 高性能潤滑剤 総合カタログ

高荷重、高温、水分、衝撃荷重などの条件に対応するグリース・工業用オイルを収録。設備条件に合う製品の比較・選定にご活用ください。

PDF・全20ページ・別タブで開きます

業界別カタログを見る

型番比較の後は、現行油、実油温、回転数、荷重、水分、給脂方法を添えてご相談ください。

OMEGA 高性能潤滑剤 総合カタログの表紙

OMEGA 高性能潤滑剤 総合カタログ / 全20ページ

FAQ

よくあるご質問

一番高性能なグリースを1種類に統一できますか?

設備条件が近い範囲では統合できる場合がありますが、速度、温度、水、食品区分、材料適合が違う箇所まで一律にまとめると不具合の原因になります。用途群を分けて統合可能範囲を決めます。

現在のグリースへそのまま継ぎ足せますか?

製品名だけでは判断できません。基油、増稠剤、稠度、添加剤、劣化状態を確認し、必要に応じて旧グリースを排出・清掃して切り替えます。

滴点が高ければ、高温設備に使えますか?

滴点は一つの指標です。連続使用では基油粘度、酸化、蒸発、軸受速度、給脂周期、停止時の熱だまりを併せて見ます。

H1登録品なら食品に触れても問題ありませんか?

H1は偶発的な食品接触が起こり得る箇所向けの区分です。意図的接触を意味しません。使用箇所、衛生基準、最新登録を確認してください。

切替効果はどのように確認しますか?

温度、音、電流、給脂量、漏れ、外観、摩耗粉、水分など、変更前に基準値を取り、同じ運転条件・同じ測定方法で比較します。

TECHNICAL CONSULTATION

製品番号が分からなくても、設備条件から選定できます。

設備写真、現在の潤滑剤、温度、回転数、給脂周期、困りごとをお送りください。候補製品だけでなく、切替方法と評価項目まで整理します。

最終選定は設備メーカー指定、使用材料、現行潤滑剤、実機条件を確認して行います。効果は運転条件・整備状態により異なります。