PRODUCT GROUPS AND APPLICATION LIMITS
代表製品群を、第一候補になる条件と外す条件の両方で見る。
全製品を一律に並べず、現場条件から最初に比較する製品群を示します。最終選定は現行TDS、国内供給条件、設備仕様を照合して行います。
WATER / DUST / HIGH LOAD
OMEGA 57 / 77 / 95
流出、錆、異物侵入が寿命を支配する設備へ。57は水・粉塵環境、77は粘着性を生かす多目的極圧用途、95は塩水や腐食性の高い環境を主な入口とします。
耐水を一括りにしない一般水分・粘着保持・塩水腐食を分け、軸受速度と撹拌発熱も確認します。
第一候補になりやすい条件
- 洗浄水、結露、飛沫で一般グリースが流れやすい
- 粉塵下で付着保持とシール補助性を重視
- 塩水、海洋、ウォーターポンプ周辺の腐食対策
選定時に見るポイント
- 清水、蒸気凝縮、塩水、薬液、洗浄剤の区別
- 速度・発熱と粘着性のバランス
- シール、洗浄方向、保管・給脂器具からの侵入
第一候補にしないケース
- 高速小型モーターで低撹拌抵抗を優先
- 薬品・エラストマー適合が不明
- 侵入量がシール能力を超え、油種だけでは排除不能
製品ごとの温度範囲、稠度、荷姿は現行TDSと国内供給条件を確認して確定します。
HEAT / SPEED / THERMAL HISTORY
OMEGA 22 / 51 / 71 / 85
高温と低温起動、炉・乾燥機の熱履歴に加え、51は高速回転モーター、ファン、ブロワ等の軸受を主な入口とします。実温度、回転数、基油、増稠剤、給脂方式を組み合わせて比較します。
耐熱グリースは同じ意味ではない基油と増稠剤の違いを、設備速度、連続温度、停止時の熱だまり、再給脂条件に合わせます。
第一候補になりやすい条件
- 広い温度域を検討する軸受・摺動部
- 炉、乾燥機、蒸気使用部で早期劣化
- 高速モーター、ファン、ブロワの発熱管理
選定時に見るポイント
- 軸受部の定常・ピーク温度
- 軸受寸法と回転数から見る速度係数
- 手差し、集中、自動給脂の圧送性と周期
第一候補にしないケース
- 滴点だけで連続使用温度を決定
- 混合適合・残油除去が不明
- すきま、芯出し、過剰給脂による発熱を未確認
公開温度値はTDS改訂の影響を受けるため、採用時にメーカー資料の版を再確認します。
SLIDING / OPEN GEAR / SHOCK LOAD
OMEGA 64 / 73 / 33
64は建設機械のピン・ブッシュ、摺動部、集中給脂、チェーン。73・33はクレーン、ホイスト、ロータリーキルン、ギヤカップリング等の開放歯車を主な入口とし、潤滑保持と飛散条件を比較します。
開放歯車は粘着性だけで選ばない歯面速度、面圧、塗布方法、低温起動、粉塵、水、清掃性を確認します。
第一候補になりやすい条件
- 開放歯車とギヤカップリング
- 衝撃荷重や高面圧の低~中速摺動部
- 飛散、垂れ、歯面騒音を同時に確認
選定時に見るポイント
- 摩耗、ピッチング、片当たり、粗さ、残渣
- 塗り過ぎによる飛散・発熱と塗り不足
- 周辺製品への飛散許容と清掃性
第一候補にしないケース
- 密閉ギヤボックスへの無条件置換
- 芯ずれ、変形、過負荷が主原因
- 食品接触、塗装、樹脂適合が優先
歯面状態が悪い場合は、温度・摩耗粉トレンドやOXISO表面改質の可否も併せて検討します。
FOOD AND BEVERAGE EQUIPMENT
現行H1登録品から選定
グリース、ギヤ油、エアライン油、圧縮機油を用途別に分け、偶発接触の可能性、洗浄水、薬液、温度、材料適合を照合します。
「食品用」の一言でまとめない登録状態だけでなく、接触区分、洗浄環境、専用保管・色分け・給脂具管理まで確認します。
第一候補になりやすい条件
- 偶発的接触の可能性がある箇所
- 洗浄、低温室、高温炉など固有環境
- 油種を用途別に統一・識別したい工場
選定時に見るポイント
- 製品名と現行NSF登録カテゴリ
- 設備図と衛生基準による接触区分
- 専用保管、色分け、給脂具共用禁止、記録
第一候補にしないケース
- H1を意図的接触可と解釈
- 酸・アルカリ・蒸気との適合が未確認
- 非食品用油との交差汚染を管理できない
採用前にNSF公式登録、現行TDS、国内供給条件を確認します。
APPLICATION-SPECIFIC INDUSTRIAL OILS
612 / 613 / 608 / 648 / 690ほか
油圧・循環・ギヤ、圧縮機、チェーン、高温チェーンなどの用途別に候補を分け、OEM指定、温度、基油、シール材、交換方法を確認します。
同じ粘度でも機能は異なるISO VGだけを合わせず、添加剤設計、分離性、蒸発・残渣、材料適合まで照合します。
第一候補になりやすい条件
- 油圧・循環・ギヤ用途を仕様から整理
- 圧縮機・真空ポンプの温度、水分離、残渣
- チェーンの飛散、油膜切れ、高温残渣
選定時に見るポイント
- 設備マニュアルの粘度、規格、基油、承認
- 始動時・定常・ピークの実油温
- 残油、フラッシング、フィルタ、シール、採油口
第一候補にしないケース
- 自動車用と工業用を番号・粘度だけで混同
- OEM保証条件外の無断置換
- 侵入源やフィルタ不良を残したまま油だけ変更
粘度・荷姿は最新カタログでご確認いただけます。採用時は、用途、ISO VG、実油温、OEM指定、シール材、国内供給条件を照合します。